アイドリングストップでどのくらい燃費は向上するのか
信号待ちなどの停止中エンジンを止め、燃費向上に貢献するアイドリングストップは今や当たり前の装備である。しかし、その流れとは対照的にRAV4やヤリスといった最新のトヨタ車のガソリン車にはアイドリングストップが付いていない。このような動きもあり、改めてアイドリングストップの効果をいくつかの方面から考えてみよう。
このテーマを検証するために同じパワートレインでアイドリングストップのありなし両方があるクルマを探したのだが、そういったクルマは少なく、該当するのはトヨタ・アルファード&ヴェルファイアの2.5リッターガソリンFFと1.5リッターエンジンのマツダ・ロードスターソフトトップのMT(後者は減速エネルギーをバッテリーに貯め、オルタネーターの負担を減らし燃費を向上させるi-ELOOPも含まれる)くらいだった。
2台のカタログ燃費でのアイドリングストップありなしの燃費は以下の通りだ。
◆アルファード&ヴェルファイア 2.5リッター ガソリンFF
WLTC総合モード:10.6km/L(アイドリングストップなし)、11.2km/L(アイドリングストップあり)
WLTC高速モード:12.4km/L(アイドリングストップなし)、12.8km/L(アイドリングストップあり)
WLTC郊外モード:11.5km/L(アイドリングストップなし)、11.8km/L(アイドリングストップあり)
WLTC市街地モード:7.3km/L(アイドリングストップなし)、8.2km/L(アイドリングストップあり)◆ロードスター 1.5MT
WLTC総合モード:16.8km/L(アイドリングストップなし)、17.4km/L(アイドリングストップあり)
WLTC高速モード:19.5km/L(アイドリングストップなし)、19.5km/L(アイドリングストップあり)
WLTC郊外モード:17.7km/L(アイドリングストップなし)、18.0km/L(アイドリングストップあり)
WLTC市街地モード:12.0km/L(アイドリングストップなし)、13.4km/L(アイドリングストップあり)アイドリングストップ自体の費用やバッテリーのコストも大きい
加えてここ数年若干の問題になっているのがアイドリングストップ付きのエンジン車の12Vバッテリー交換にかかる費用の高さだ。
というのもアイドリングストップ付きのエンジン車の12Vバッテリーはアイドリングストップ対応品となるため、アイドリングストップなし用のものに対し1.5倍程度もするさらにアイドリングストップ付きのエンジン車の12Vバッテリーはアイドリングストップによりアイドリングストップなしに対して寿命も7割程度と短い。
この2点を総合するとアイドリングストップ付きのエンジン車は12Vバッテリーにかかる費用がアイドリングストップなしの2倍程度かかる。さらにアイドリングストップ機構自体も量産によるコストダウンも進んでいるにせよ、装着すればタダという訳ではない。
このあたりを踏まえると、昨今はエコカー減税の基準が厳しくなりアイドリングストップ装着によりエコカー減税の対象になることは少ない、燃費の向上はあるにしても12Vバッテリー代と差し引きしたら費用対効果が微妙、アイドリングストップで燃料消費が減っても12Vバッテリーの消費が増えたら本当にエコなのかということになり、トヨタの最新エンジン車にアイドリングストップが付いていないことも大きな意義のある見識だ。
そのためアイドリングストップ付きのエンジン車に乗っている人は総合的な出費や環境負荷を考えて、アイドリングストップをオフにして乗るというのも頭に入れるべき選択肢といえる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c041cf8fd87315f65e9e9f261a638b0a32705837
少し長い記事なのですが、目を疑うような事実が報道されています。
アイドリングストップ = 総合的にはエコではない
何か騙された感じがしますよね。
自動車メーカー(販売店含め)と政府でさんざんエコだと宣伝していたのに、実際にはエコではないんですって。
ここで問題となっているのはバッテリーの問題です。
エコな軽自動車としてイメージが強いダイハツの「イース」は名前からしてエコな感じがして発売当初にはかなりのインパクトがあった車です。この車に搭載されているバッテリーはM-42(60B20L)と言う型式です。
なお、アイドリングストップない通常の「ミラ」現行車は44B20Lという型式ですが、特殊サイズの為汎用の44B19Lで比較してみます。
この2種の価格を比べてみると
M-42 ⇒ 10,998円(税込)
44B19L ⇒ 8,798円(税込)
(※比較の為、オートバックスのPB品2020年7月の価格で比べています)
更に、報道ではアイドリングストップ車のバッテリー寿命は約7割のようですから、更に工賃などの負担回数も増えてしまいます。
バッテリーはリサイクルされますが、やはり使用(交換)数が増えると環境負荷は高まります。
これでは確かに本当にエコなのか分からなくなってきました。
確かにガソリンの消費には多少効果があっても、トータルでエコでないのは困ります。
結局今回も騙されるのは私たち消費者になっちゃうんですよね。。。
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